スーパーハードワークサッカー

京都サンガF.C.の試合レビューが中心。たまに観戦記。

2019.07.27横浜F.マリノス VS マンチェスターシティ 雑感~デ・ブライネとスターリングのホットライン~

 

皆さんこんにちは、Ryu-Yです。

 

2019年7月27日に日産スタジアムにて行われた

 EURO JAPAN CUP 横浜F.マリノス VS マンチェスターシティ

 

を観に行ってきました。

 

試合開始1時間前くらいに新横浜駅に着いたのですが、普段のJリーグの試合ではあり得ない人の数。

チケットはほぼソールドアウト、スタジアムでの発表では6万5000人を超える観客が集まったようで、世界的ビッグクラブの注目度の高さが十分に感じられました。

 

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マンチェスターシティ側のウォーミングアップは既に始まっていたのですが、ボールを使った動きよりも、各個人のフィジカルコンディションに重点を置いたメニューが多かった印象を受けました。普段のリーグ戦でのウォーミングアップを知りませんので憶測の域を出ませんが、アジアツアーではフィットネスレベルを落とさないことを優先していたのではないでしょうか。中国、香港そして日本と、移動と連戦でかなり疲労があったようですし。

 

プレミアリーグのビジネスライクな姿勢が選手にとって大きな負担となっていることは間違い無いので、日本に来てくれて嬉しい反面複雑な気持ちでもあります。

リーグ戦やCL前にケガしてはいけないですから。

 

 両チームのスタメンはこちら。

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両チームとも現状のベストメンバー。

 

以下、雑感です。(シティ目線多め)

 

・Jリーグは8月から、欧州でも新シーズンから採用される新ルールに基づいたビルドアップ。両チームともゴールキックの際はペナルティエリア内に2人配置。キーパーに返してからすぐサイドに開くことでどちらかのスペースは空いてくる。

 

・マリノスは勇気をもってハイラインハイプレス。スターリングやサネの餌食になるかと思いきや、パク・イルギュの奮闘もあってかなり裏抜けに対して止められていた。これぞ現代型GK。

 

・給水タイムにウォーカーに対してペップが熱血指導。遠藤に対する守備に不満があった様子。攻撃面でもいつもの爆発的なスピードを見る回数は少なかった。

 

・シティの1得点目。ブラボがしっかり一番遠いところでスペースがあることが見えているのが素晴らしい。前から一番後ろまでが一つになって守備と攻撃がシームレスに繋がっている。これぞペップがサッカーを変えた根幹。

 

・シティの2得点目。デ・ブライネからスターリングのホットライン炸裂。デ・ブライネにはスルーパスのコースがすべて見えている。彼のドリブルも全てトラウマになりそう。

 

・マリノスはマルコス・ジュニオールが偽9番的に下りてきてボールを捌く動きをした時にシティも戸惑っていたようで捕まえられずにいた。ただ、彼が下りてきたポジションを誰が埋めるかという問題も。やっぱり、マルコスシステムでフリーマンなトップ下で見たいなあ。となるとCFがいなくなるんだが。

 

・シティズンのカモンシティチャントがよく聞こえていた。

 

・後半のオフサイドになった幻の3点目のシーンは「ディスイズザシティ」サイド攻略、ハーフスペース侵入、マイナスのクロスからシュートと、ペップシティが集約されていた。

 

・後半途中から入ったアンヘリーニョはなかなか面白かった。持ち運べるし。左SBはメンディが相変わらずなので、ジンチェンコの2番手という扱いなのだろうか。

 

・シティは来週にリヴァプールとコミュニティ・シールド、再来週にはリーグ戦開幕、冷静に考えて休養が少なすぎる。ペップ始めプレミアの監督たちが怒るのも頷ける。南米、アフリカ勢は合流して2週間弱で合わせなければいけないのか。近年のプレミアリーグは1つの負けが優勝するには命取りになるので、チームをフィットさせながらも勝たなければいけない難しさ。

 

日本でペップシティが観られる貴重な機会に行けて良かった。

次は是非ともマンチェスターで。

 

いや、まずはアンフィールドか。

(リヴァプールもまたいつか日本へ来てほしい)

 

 

では、また。

 

 

2019シーズンJ2第20節京都サンガF.C. VS 水戸ホーリーホック レビュー~相手を跳ね返す圧力を~

皆さんこんにちは、ryuです。

 

 

 2019年のJ2リーグも半分が過ぎようとしています。

京都サンガは昨年の19位から見事に立て直し、ここまで5位。

自動昇格圏を狙う上で上位に位置する水戸には是が非でも勝ちたい相手。

堅守と速攻を武器にする水戸は、サンガにとっては苦手な部類。そのようなチームを相手にどのような試合をするのか非常に楽しみな一戦でした。

 

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京都は前節と同じメンバー。

中田監督は勝った次の試合では基本的にメンバーをいじりません。水戸は左サイドからの攻撃を多く仕掛けるチームですので、福岡が愛媛戦のように相手の攻撃を食い止めることが出来るかがポイントとなってきます。

 

一方、水戸は2人変更。

負傷中の茂木に代わって平野、また試合当日の6/29に横浜F・マリノスへの完全移籍が発表となったCB伊藤に代わってンドカがスタメン。守備の要を欠く中でも堅守を保てるかに注目しました。

 

まず、キックオフのシーン。

バックパスを受けた本多が金久保へフィードしますが、水戸の選手がカット。そのこぼれ球は黒木が拾いますが、これもミスパスとなり水戸のカウンターを受けます。

これまでならGKに返したりとまずは短いパスでリズムを作っていくはずが、この試合では早速カウンターを受けるハメになってしまい、いきなり不穏な立ち上がりとなります。

90分を戦う上で、キックオフをないがしろにしてはいけません。その日の戦い方を

決める上で、非常に重要です。

 

前半3分に水戸が早速先制します。

水戸が京都のビルドアップに対して前からプレスに来ます。それを上手くいなせずに相手の圧力を受ける形になってしまい、浅野が左サイドへドリブルしたところを福岡が対応しますがシュートを打たれてしまい、ゴール方向へ。一度は清水が触りますが、そのこぼれ球は水戸の清水の元へ転がり失点となりました。

戦術云々よりも相手の圧力に対してそれを跳ね返すだけの力が無く、後手後手となってしまっていました。

過去にも上夷や本多が相手の選手と1対1となった際にシュートを打たれてゴールとなったように、対人守備のところでインテンシティの高いチームを跳ね返すだけのパワーが無いのが現状です。

このシーンを皮切りに、この日の福岡は守備面で浅野や志知の対応に苦慮することとなります。

 

京都は失点こそしたものの、時間はたっぷりあるのでこれまで通り繋ぎながら相手を押し込もうとします。

 

水戸のファーストプレッシャーは下図のように交わそうとします。

前半13分頃のシーン。

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水戸は京都のGKからCBへのパスを合図に、数的同数でプレスをかけてきます。

水戸のDFラインがコンパクトで高い為、仙頭や福岡は裏抜けを狙って相手を押し下げながら、IHの重廣や金久保は下りてくる動きでボールを受けようとします。

毎回ではありませんが、水戸のプレスを交わすことはある程度出来ていました。

京都のCBにプレスに来ることが多い為、庄司がCB間に下りてきて起点となるプレーも多くみられました。

 

また他にも水戸の守備時の特徴として、ボールサイドに人を圧縮しながらの守備をします。

そこで有効となるのは、サイドチェンジ。京都には庄司という正確なロングフィードを蹴ることが出来るアンカーがいますから、右サイドでパスを回しながら、機を見て庄司から小屋松へのサイドチェンジが多くみられました。

 

ただ、水戸のゴール前での守備はを崩すまでには至らず。シュートまで持っていくシーンは作り出せません。

 

前半21分に転機が訪れます。

京都のビルドアップから福岡がDFライン裏に一美を走らせるように鋭い縦パス。

ンドカは対応が遅れ一美を後ろから倒してしまい一発レッド。水戸は1人少ない状況となります。

 

数的不利となった水戸は更に守備的な戦い方を迫られることとなり、より一層ボールサイドに圧縮した陣形を取ります。ンドカのポジションには前が入り、水戸の守備時は4-4-1となります。

京都は必然的に攻撃の時間が増え、引き続きサイドチェンジを織り交ぜながら水戸のゴールに迫ります。

レッドカードを貰ってしまった心理的影響もあってか、水戸は前からのプレスを行わなくなり、サンガは水戸陣内でボールを回す時間が多くなります。

 

前半37分に相手を押し込んだ中でボール再奪取から一美がここ7試合で6ゴール目となる今季7点目を取り、同点でハーフタイムを迎えます。

 

 

後半に入り、水戸はずるずるとDFラインが下がっていった前半20分以降から修正し、試合序盤に見せた前線からのプレスをもう一度行ってきます。

ただ、それでも一人多い京都がゲームを支配する時間が多くなります。

 

 後半6分にパスミスからロングカウンターを受け、決定的な場面を作られますがすんでのところで失点は阻止。

 

その後、後半7分に決定的な場面。

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金久保が右サイドでボールを受け、水戸の中盤は4枚がボールサイドに圧縮している為逆サイドの小屋松がフリーに。

小屋松にボールが渡り、これに対応するのが水戸の右SBである岸田。小屋松にドリブルで侵入されるのを嫌ってか、かなり食い付いた守備をしてきます。

そうすると岸田と細川の間にスペースが出来、そこに黒木が走り込みます。

黒木に対応するのが黒川なので、水戸の中盤左サイドにスペースが出来ます。

小屋松は横向きにドリブルすることでそのスペースに入り、重廣は岸田が空けた左ハーフスペースへダイアゴナルラン。前は本職のポジションではない為、CBとSBの間のスペースを埋める守備が遅れ、結果小屋松の惜しいシュートへと繋がります。

 

重廣はこの後も何回か裏抜けの動きを見せ、相手のDFラインの背後を狙っていました。

スクランブルCBである前の所を狙う意図があったと思われます。

 

逆転のシーンも水戸の最終ラインの乱れを上手く突いたところから生まれました。

ショートコーナーからボールを受けた本多が一度はボールを奪われますが、こぼれ球が庄司の元へ。

この時、水戸の最終ラインが乱れており、前だけが他の選手より後ろにポジショニングしていました。

それによってSBの裏のスペースに仙頭が走り込みますがオフサイドはありません。

仙頭はヘディングに競り勝ちこぼれ球を金久保が拾い、そのヒールパスを仙頭がゴール左隅に流し込んで逆転!

後半7分の攻撃プランが見事に結実した形でした。

 

逆転してからもサンガは同様の攻撃の形から、追加点を狙います。

ただ、ここで修正してくるのが長谷川監督率いる水戸。

水戸はDFラインの横幅を埋めてサンガの裏抜けやサイドのスペースに対応する為、71分頃の黒川→外山の交代から最終ラインを5枚にして5-3-1の布陣を敷きます。

 

そして、同点に追い付かれるシーン。

きっかけは水戸のクイックスタートから。村田が持ち上がり、いったんはタッチライン外へ。

ただ、この後の切り替えがよくありません。

サンガの選手は水戸の選手を誰もマークせず、ピッチ中央にいる岸田をフリーにしてしまいます。重廣や庄司がマークするべきですが、遅れて対応。

その後もボールウォッチャー気味になり相手へのマークがずれ、村田と前の推進力に為す術無く失点。

逆転してからの試合運びにまたもや課題を残す結果となってしまいました。

 

また、逆転されてから3人の交代となりましたが、交代策についても後手に回った印象です。

金久保→石櫃、重廣→ジュニーニョ、一美→エスクデロの交代が予定調和となっている印象で、相手にとっての脅威になりません。

ここ最近はスタメンが固定化されてきて、なかなかサブの選手がスタメンの選手を脅かすに至っていないのが現状です。

石櫃やジュニーニョはおそらく頭から試合に入った方がリズムが掴める選手です。

エスクデロはCFというより少し下りてきてボールを受けてドリブルで相手を錯乱してほしいところですが、この試合では最前線に張り付いてポストプレーに終始。ちょっと周りとも合っていないようで、これならまだ宮吉の方がボールを散らせて良いと思います。

引き分けとなったのでどうしてもネガティブなイメージが付いてしまいますが、やはり流れを変える存在となってほしい中野、レナンモッタが力を発揮してくれると面白くなります。

精神的支柱である闘莉王も目の手術で離脱しており、ディフェンスラインの引き締めを任せられる選手もいません。

 

同じような試合運びで勝ち点を落としているここ数試合のサンガ。

ゲームをコントロールする力が現時点でまだまだ足りないですが、その足りない部分をどうやって埋めていくのかがこれからのサンガを応援する上で注目すべきポイントです。

 

苦しい試合が多かった6月も終わり、上位勢との戦いが続く7月がやってきます。

シーズン中盤の厳しい季節がやってきますが、サンガがまた成長を見せてくれることを期待しましょう。

 

 

では、また。